【10月30日 CGTN Japanese】中国東部の江蘇省(Jiangsu)塩城市(Yancheng)にある湿地珍禽国家級自然保護区でこのほど、絶滅の危機にひんしているトキの個体数およびその生息地域を拡大するため、トキ20羽が放鳥されました。中国東部沿海湿地でのトキ野生復帰は今回が初めてです。

 この20羽は同じく中国東部の浙江省(Zhejiang)湖州市(Huzhou)徳清県(Deqing)にあるトキ保護基地から今年6月に受け入れたものです。塩城市の自然保護区は、沿海湿地野生化基地の整備や、干潮時には水面上、満潮時には水中にあるエリア「潮間帯」の湿地生態環境の再現、餌の切り替え、野生化訓練などを通じて、トキが海辺で採餌する習性を徐々に回復させているということです。

 トキは中国で「東方の宝石」とも呼ばれる国家一級重点保護動物です。今回の放鳥により、トキの生息地域が内陸部から沿海地域へ広がり、異なる生態環境への適応性が高まるに従い、トキの遺伝的多様性も拡大され、環境への適応と生存・繁殖能力も強化されるとみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News