【10月27日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は26日、チームメートのセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)と第20戦メキシコシティGP(Mexico City Grand Prix 2023)に備える中で、ファンに対して敬意のある振る舞いを求めた。

 米テキサス州で行われた22日の第19戦米国GP(United States Grand Prix 2023)では、優勝したフェルスタッペンが表彰式での国歌演奏でブーイングを浴びせられた一方、メキシコ出身のペレスには「チェコ(ペレスの愛称)」コールが起こった。

 そうした中でレッドブルはこの日、メキシコGPでの安全面を懸念し、フェルスタッペンやクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表、チームの相談役を務めるヘルムート・マルコ(Helmut Marko)氏へのボディーガードを手配したと明かした。ペレスにも警護がつく予定だという。

 フェルスタッペンは、メキシコに到着してから温かい歓迎を受けており、それが続くことを望んでいると話しつつ、「好きなドライバーを応援するのは良いことだが、他のドライバーにも常に敬意を表すべきだ。表彰台や国歌演奏のときには特にそうだ。そうしないのは、非常に無礼なことだから」と苦言も呈した。

 ペレスも母国のファンに対し、良い手本になるような行動を促すと同時に、うわさされているフェルスタッペンとの対立関係を否定。「正しいメッセージを伝えることが重要」だとし、「メディアはライバル関係をつくり出したがるけれど、僕らは素晴らしいこの競技で、若い世代に模範を示さなければならない」と述べた。

「サーキットで起きたことはサーキットにとどめるべきだ。そうすれば、ここから世界中に手本を発信できる」

 メキシコGPの会場となるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス(Autodromo Hermanos Rodriguez)周辺の通りには、ファンに対して敬意を払うよう呼び掛けるポスターが貼られているといい、ペレスもその動きを支持すると語った。

 地元の主催者によると、昨年のメキシコGPでドライバーやチーム関係者がもみくちゃにされたという報告があったことを受けて、今年はパドックのゲスト数を厳しく制限しているという。(c)AFP