【10月26日 AFP】ウクライナの首都キーウ近郊の渓谷で、迷彩服を着た兵士の一行が戦闘の基礎を学んでいる。指導に用いられているのはロシア語だ。

 ウクライナ軍内に新設されたこの「シベリア大隊(Siberian Battalion)」には、同胞と戦う覚悟でウクライナにやって来たロシア人約50人が所属している。

 ソバを意味する「グレチハ」というコールサインで呼ばれる兵士は、「ロシアと戦うため、また(ウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)政権、帝国主義と戦うために、一刻も早くウクライナに入ろうと決めた」と話した。

 ロシアによる侵攻が始まると、ウクライナには諸外国から義勇兵が集まった。このうちの大半がウクライナ軍の外国人部隊に加わっており、シベリア大隊もその一部だ。

 隊員には、民族的にはロシア人だが、長く反体制的な意見を持ってきたという兵士もいれば、シベリア(Siberia)の少数民族出身者もいる。

 外国人部隊の報道官によると、ロシア出身兵に不法入国者はいない。「何もかも完全に合法だ。ウクライナに入れるよう、国内外の法律のさまざまな抜け穴を見つける必要がある」と明かした。戦争捕虜は一人もおらず、全員が契約兵だという。