【10月25日 AFP】国際NGO「グローバル・ウィットネス(Global Witness)」は25日に公表した報告書で、中国系の木材会社がコンゴ民主共和国で違法伐採した木材を中国に輸出していると非難した。中国は気候変動問題への取り組みの一環で森林破壊の抑止を誓約しているにもかかわらず、同社は違法伐採により数百万米ドル相当の利益を得ているとしている。

 報告書によると、違法伐採に手を染めているのは中国系のコンゴ・キング・バイシェン・フォレストリー・デベロップメント(Congo King Baisheng Forestry Development)。2022年4月、コンゴの環境省から伐採権を停止されたが、熱帯雨林で堅木の伐採を継続している。

 報告書は、同社は2022年6~12月にコンゴで違法伐採した木材500万ドル(約7億5000万円)相当を親会社の万蓬国際(Wan Peng International)向けに輸出したと指摘。

 グローバル・ウィットネスのチャーリー・ハマンズ(Charlie Hammans)氏は、「世界最大級の木材消費国である中国は世界的な森林破壊の解決において、重要な役割を果たすことができる。中国当局は、利益のためコンゴ民主共和国の貴重な森林を乱開発する企業を取り締まるべきだ」と語った。

 コンゴ盆地には南米アマゾン(Amazon)に次ぐ規模の熱帯雨林が広がっている。(c)AFP