【10月23日 CGTN Japanese】中国西南部の四川省成都市で行われた第81回世界SF大会(ワールドコン)で21日夜、中国の作家・海漄氏の作品「時空の絵師」が2023年のヒューゴー賞の中編小説部門「最優秀短中編小説」を受賞しました。

 海漄氏はヒューゴー賞を受賞した3人目の中国SF作家となりました。海漄氏は1990年生まれで、2022年に発表した「時空の絵師」は、今から約900年前の北宋の名画、青緑山水画壇の最高傑作と称される「千里江山図」の作者で天才画家の王希孟の人生経験からインスピレーションを受けたということです。主人公の刑事が、故宮博物院の閉館日に「幽霊」が現れた事件を捜査していくうちに、宋王朝の古い絵画と関係があるのではないかと気付くストーリーです。

 作者は推理小説の書き方で、中国の伝統文化、歴史、推理をSFと結び付け、フィクションの名画の創作過程および「当時」の与野党間で展開された権力闘争の物語をさかのぼりました。ここ数年ブームになっている「故宮で文化財を修復する」という話題を中国の伝統文化、歴史、推理、SFと結び付けたものです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News