【10月19日 AFP】アルゼンチンの裁判所は18日、カトリック系聴覚障害児施設で子どもに性的虐待をした罪などに問われた日本人修道女を含む9人に、無罪判決を言い渡した。

 犯行は2004~16年まで、中部メンドサ(Mendoza)にあった障害児施設プロボロ学院(Provolo Institute)で行われていた。事件当時の被害者の年齢は4~17歳だった。学院は事件が発覚した16年に閉鎖している。

 一連の事件ではすでにカトリック司祭2人が、未成年者20人に対するレイプを含む性的虐待で禁錮40年超を言い渡されている。また施設の庭師や元祭壇係の少年なども性的虐待で有罪となっている。

 今回の裁判は、子ども11人に対する性的虐待をめぐるもので、日本人修道女、小坂久美子(Kumiko Kosaka)被告を含む修道女2人のほか、元調理師、心理カウンセラー、法廷代理人、学校長など女性職員9人が起訴された。

 1995年に設立された同学院は、聴覚や発話に障害のある貧困家庭出身の子どもに無償で教育を提供。子どもたちは授業期間は敷地内の寄宿舎で生活していた。(c)AFP