【6月9日 AFP】子どもが性的虐待を受けているコンテンツを宣伝・販売する小児性愛者ネットワークが使用する主要プラットフォームがインスタグラム(Instagram)であることが、米スタンフォード大学(Stanford University)とウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報告書で分かった。

 同大のサイバー政策センター(Cyber Policy Center)は、「未成年者が運用しているように見えるアカウントから成る巨大ネットワークが、自らが作成した児童性的虐待画像などのコンテンツを公然と宣伝している」と指摘した。

「売り手と買い手をつながりやすくするレコメンドアルゴリズムやダイレクトメッセージ機能もあり、インスタグラムは現在こうしたネットワークにとって最重要なプラットフォームとなっている」

 インスタグラムを運営する米メタ(Meta)の広報担当者は8日、AFPの取材に対し、同社は子どもの搾取を「積極的に」取り締まっており、警察の捜査にも協力していると話した。

 担当者によると、メタは2020~22年に27のこうしたネットワークを解体。今年1月には、子どもの安全に関する規約に違反した49万以上のアカウントを凍結した。

 メタは「10代の子どもを守り、犯罪者を妨害し、法の裁きを受けさせるために警察と協力する」取り組みを続けていくと述べた。

 WSJによると、特に子どもを対象に使われる露骨に性的なキーワードを普通に検索するだけで、こうした言葉を使って未成年者を性的に虐待するコンテンツを宣伝しているアカウントが表示される。

 こうしたアカウントのプロフィルは「子ども自身が運用していると主張し、公然と性的なユーザー名を使っている」と、報告書は指摘している。

 こうしたアカウントは画像を販売するとは明確に記していないものの、オプションメニューが用意されており、中には具体的な性的行為が書かれている場合もある。

 スタンフォード大学の研究者らは、獣姦や自傷行為を映した動画を宣伝する投稿も見つけた。

 また、「一定の金額を払えば、子どもたちと直接『会う』ことも可能」との宣伝もあったという。(c)AFP