【10月17日 AFP】タイ警察は17日、丸刈りと決められている男性警察官の髪形についての規則を緩和すると発表した。

 タイでは2018年から、男性警察官の髪形は丸刈りと定められていたが、新たな規則では頭頂部の髪を5センチまで伸ばすことが認められる。

 タイは保守的な国で、公務員は厳格な制服の規則に従うことが求められる。

 警察庁長官に新たに就任したトーサック・スカウィモン(Torsak Sukawimol)氏は、髪形規則の緩和は組織の近代化の第一歩で、警察官を狙う者にとって警察官だと認識しにくくするためだと説明した。

 スカウィモン長官は、これまでは「捜査員は潜入捜査では僧侶のふりをするしかなかった」と冗談を飛ばした。

 警察士官学校の幹部は、今回の規制緩和は歓迎されるだろうと語った。「少なくとも週に1回は散髪に行かなければならない警察官もいる。今回の変更で節約になるだろう」

 タイでは、階級の低い警察官の月給は250ドル(約3万7000円)にすぎない。

 しかし、バンコク市内の富裕層が住む地域トンロー(Thong Lor)の警察署に勤務する男性(50)は、今回の髪形規則の変更にあまり喜んだ様子ではなかった。

「単なる髪形だ。階級の低い警察官の生活を改善するために何か他のことができるのではないかと思う」と語った。(c)AFP