【10月12日 AFP】英バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)は、チャールズ国王(King Charles III)がケニアを公式訪問すると発表した。これを受け、植民地時代に行われた残虐行為に対する謝罪を求める声が上がっている。

 チャールズ国王とカミラ王妃(Queen Consort Camilla)は、10月31日から11月3日の日程でケニアを訪問する予定。英連邦(Commonwealth)構成国訪問は戴冠式後初で、ケニアには4回目の訪問となる。

 訪問は12月にケニアが独立60年を迎えるのを前に、「温かな関係」をたたえるためとされている。

 チャールズ国王は、1952~60年に起きた英統治に対する反乱と英国による弾圧に関する過ちへの理解を深めるための時間も取るという。

 英国は「マウマウ(Mau Mau)の反乱」を容赦なく弾圧し、約1万人が殺害された。

 反乱の指導者デダン・キマティ(Dedan Kimathi)氏の娘、イブリン・ワンジュグ・キマティ(Evelyn Wanjugu Kimathi)氏はAFPに、チャールズ国王には「国を代表して謝罪」することを期待すると述べた。

 イブリン氏はまた、英国には自身の父親を含む「自由の戦士」の埋葬地の捜索に協力してもらいたいと述べた。デダン氏は1957年、ナイロビの最高警備刑務所で絞首刑となったが、遺体がどこにあるのかは今も分かっていない。(c)AFP/Hillary ORINDE