■「まるで70、80年代の中国」

 旅行代理店「高麗ツアーズ(Koryo Tours)」のサイモン・コッカレルさんは「明るい兆しはある」と話す。「まだ興奮するほどではないが」とも付け加えた。

 パンデミック前、北朝鮮は国外からの観光客を年間数千人受け入れていた。

 北朝鮮との国境を流れる鴨緑江(Yalu River)では、観光客向けの船が運航されており、取材当日は約30人の利用客があった。対岸の新義州市には、くすんだ色のふ頭や煙突、ほぼ人影のない道路が見える。

 観光船のガイドの女性は、ウイルス感染の恐れがあるとして、新義州市当局は市民の多くに対して川の周辺で仕事をしないよう指示しているのだと語った。

 そして「まるで1970年代、80年代の中国を見ているようです」と、利用客に説明した。(c)AFP/Matthew WALSH and Ludovic EHRET