【10月4日 AFP】旧ソ連構成国アルメニアの議会は3日、国際刑事裁判所(ICC)への加盟を承認した。同盟国ロシアとの関係が一段と悪化するとみられる。

 アルメニアは1999年にICCの設立条約である国連(UN)の「ローマ規程(Rome Statute)」に署名。今回、議会は批准法案を最終的に賛成60、反対22の賛成多数で可決した。

 ICCは今年3月、ウクライナ占領地からの子どもの違法連れ去りに関与したとしてロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に逮捕状を出した。ICC加盟国は、プーチン氏が自国に入国すれば身柄拘束を義務付けられる。

 アルメニアのICC加盟決定を受け、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は、「誤った決定だ」と批判した。

 アルメニアの隣国アゼルバイジャンは先月、係争地ナゴルノカラバフ(Nagorno-Karabakh)で軍事作戦を実施し、アルメニア系の分離派勢力から支配権を回復した。同地にはロシアが平和維持部隊を派遣していたが、アルメニアのニコル・パシニャン(Nikol Pashinyan)首相がロシアは介入を拒否したとして非難するなど、両国関係は冷却化していた。(c)AFP/Mariam Harutyunyan