【10月1日 AFP】メキシコ北部で9月29日、貨物列車が24時間にわたり停止し、列車に無断で乗り込んでいた多数の移民が砂漠で立ち往生する事態が起きた。

 列車は、北部チワワ(Chihuahua)州アウマダ(Ahumada)で説明もなく停止。列車に利用していた南米ベネズエラや中央アメリカ諸国からの移民約1800人が、砂漠で一晩を過すことを強いられた。

 乗車していたベネズエラからの移民はAFPの取材に「一晩中寒かった。日中は日差しが容赦ない」と話した。

 母国の貧困や暴力から逃れて米国を目指す移民は、こうした貨物列車を移動手段として利用する。同国最大の鉄道会社は先週、全運行の3割を停止した。利用する移民の数があまりにも多かったことが理由とされる。

 治安・市民保護当局や地元住民は30日、アウマダで立ち往生した移民らに食料や水を届けた。列車はその後、米国境にある町シウダフアレス(Ciudad Juarez)に向けて再び始動した。(c)AFP