【10月1日 AFP】アルメニア政府は9月30日、隣国アゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフ(Nagorno-Karabakh)のアルメニア系住民について、推定人口12万人のうち10万437人が避難したと発表した。

 アゼルバイジャン政府は先月、ナゴルノカラバフで「対テロ作戦」を実施し、主権回復を宣言。これを受け、ナゴルノカラバフを逃れてアルメニアへと向かう非難民が多数発生した。

 人口約280万人のアルメニアは流入する非難民への対応に追われており、当局は臨時の宿泊施設に3万5000人が滞在していると述べた。

 アルメニア政府は、アゼルバイジャンがナゴルノカラバフからアルメニア系住民を排除する「民族浄化」を行っていると非難している。

 だが、アゼルバイジャン側はこの主張を否定。領内のアルメニア系住民に対し、現地にとどまりアゼルバイジャンへの「再統合」を呼び掛けた。

 国連(UN)は今週末、人道的ニーズを把握する目的でナゴルノカラバフに使節団を派遣するとしている。国連が同地に立ち入るのは約30年ぶりとなる。(c)AFP