【9月12日 AFP】ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相は11日、予告なしに同国を訪問したドイツのアナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock)外相と共同記者会見に臨み、長距離巡航ミサイル「タウルス(Taurus)」の供与を改めてドイツに要請した。

 クレバ氏は「なぜ時間を無駄にしているのか理解できない」「わが国に既にタウルスがあれば、もっと多くの戦果を上げられ、ウクライナの兵士や市民の命をもっと救えていただろう」と訴えた。

 タウルス供与に関する独政府の判断について、「あなた方の手順は尊重するが、タウルスに関するわが国の知識から言えば、供与に反対する客観的な論拠は一つもない」と主張した。

 ドイツはウクライナにとって政治・軍事の両面で主要な支援国で、主力戦車「レオパルト(Leopard)2」や防空システムを供与してきた。

 ベーアボック氏のウクライナ訪問は、昨年2月の侵攻開始以来4度目。同氏はタウルスについて、「これまでの武器供与と同様、さまざまな問題をクリアしなければならない」と答える一方、ドイツはウクライナに対する「支援の手を緩めるつもりはない」と明言した。

 英国とフランスは既に、長距離巡航ミサイル「ストームシャドー(Storm Shadow、仏名:スカルプ〈SCALP〉)」を供与している。(c)AFP