【9月7日 AFP】大手芸能プロダクションのジャニーズ事務所(Johnny and Associates)は7日、創業者の故ジャニー喜多川(Johnny Kitagawa)元社長による所属タレントへの性加害を認めた。

 喜多川氏は2019年に87歳で死去。SMAPTOKIO、嵐(Arashi)など、アジア中にファンを持つ人気男性アイドルグループを輩出した。

 喜多川氏による若い所属タレントに対する性加害疑惑は、1999年に日本メディアで浮上していた。しかし、今年に入り英BBCのドキュメンタリーが公開され、被害者による告発が相次ぐまで、本格的な調査は行われてこなかった。

 喜多川氏のめいで、これまで事務所社長を務めてきた藤島ジュリー(Julie Fujishima)氏は7日に開いた記者会見で、5日付で辞任したと述べるとともに、古くからの所属タレントである東山紀之(Noriyuki Higashiyama)氏が新社長に就任したと発表した。藤島氏は代表取締役にとどまり、被害者への「補償」を全うしていくとしている。

 喜多川氏は生前、刑事責任を問われたことはなかった。しかし先月、問題の調査に当たった専門家チームが、同氏による加害の始まりは事務所創業以前の1950年代にさかのぼるとする報告書を公表していた。

 事務所が喜多川氏の性加害を認めたことを受けて、被害を訴えてきた「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は、一定の評価には値するものの解決には程遠いとの認識を示した。(c)AFP/Tomohiro OSAKI