【8月20日 AFP】国連(UN)キプロス平和維持軍は18日、南北に分断されているキプロス(Cyprus)島の緩衝地帯で同日、未承認の道路建設を中止させようとしたところ駐留トルコ軍から妨害を受けたことを明らかにした。これに対しトルコ与党・公正発展党(AKP)は19日、国連軍の姿勢は「容認できない」と反発した。

 東地中海に浮かぶキプロス島は、国際的に承認されているギリシャ系のキプロス共和国(南側)と、トルコのみ承認している北キプロス・トルコ共和国(北側)とに分断されている。

 18日の衝突は、南北間に設けられた緩衝地帯の村ピラ(Pyla)で発生。ピラでは島内で唯一、ギリシャ系とトルコ系の住民が共存している。

 AKPの広報担当者はX(旧ツイッター〈Twitter〉)に、国連軍の行動はキプロス共和国側を満足させることを狙ったものであり、国連ミッションの「名声を傷付けている」と指摘。「容認できず、極めて不適切だ」と投稿した。

 北キプロス側は道路建設について、ピラのトルコ系住民へのアクセス改善に向けた「人道目的」に基づいたものと主張している。(c)AFP