【8月19日 AFP】カナダ西部ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州とノースウェスト準州(Northwest Territories)で18日、二つの街に山火事の火の手が迫り、全住民が避難するなど緊迫した状態が続いている。

 ブリティッシュコロンビア州では、オカナガン渓谷(Okanagan Valley)にある人口15万人の街ケロウナ(Kelowna)郊外で発生した山火事が1日で100倍拡大し、6800ヘクタールが燃えている。デビッド・エビー(David Eby)州首相は18日夜、非常事態を宣言した。

 一方、ノースウエスト準州の州都で、北極圏に近い人口2万人のイエローナイフ(Yellowknife)は全住民に避難命令が出され、18日夜にはゴーストタウンと化した。住民の大半は南のアルバータ(Alberta)州につながる唯一のハイウエーを車で避難したが、最も近い避難所でも1150キロ離れている。

 住民の避難後も消防飛行機を投入した消火活動は続き、カナダ軍も支援している。

 カナダは今夏、記録的な多さの山火事が発生している。公式発表によると焼損面積はすでに1400万ヘクタールを超え、これまでに4人が死亡している。(c)AFP/Darren HULL with Paula RAMON in Calgary and Michel COMTE in Ottawa