【8月17日 AFP】在カナダ中国大使館は16日、反中国的な姿勢を理由に、団体旅行解禁の対象からカナダを除外したと発表した。

 中国は先週、新型コロナウイルスの感染拡大対策で中断していた団体旅行を解禁した。米国やドイツ、日本やオーストラリアなど計138か国が対象となるが、カナダは含まれていない。

 オタワの中国大使館は声明で、カナダが除外されたのは、いわゆる「中国が介入」していると繰り返しあおっているためだと説明した。

 さらに「カナダで反アジア人的な言動がまん延し、著しく増加している」と指摘。「中国政府は外国にいる国民の安全と正当な権利を守ることを重視しており、国民が安全で友好的な環境で旅行できることを望んでいる」と述べた。

 カナダと中国の関係は今年に入り、一段と冷え込んでいる。カナダの総選挙に中国が介入したとの疑惑のほか、5月には中国に批判的な中国系議員に圧力を掛けようとしたとして、カナダ政府は中国外交官に対し国外退去を通告した。これを受け、中国も対抗措置としてカナダ外交官を追放した。(c)AFP