【8月15日 AFP】南米エクアドルの刑務所で14日、受刑者らが、重警備刑務所に移送されたギャングのリーダーを元の刑務所に戻すよう求め、抗議活動を行った。リーダーは、大統領選の有力候補、フェルナンド・ビジャビセンシオ(Fernando Villavicencio)氏(59)が射殺された事件で、生前に同氏を脅していたとして重警備刑務所に移された。

 ギャング「ロス・チョネロス(Los Choneros)」のリーダー、ホセ・アドルフォ・マシアス(Jose Adolfo Macias)容疑者は南西部グアヤキル(Guayaquil)の「第8刑務所」に勾留されていた。

 12日の移送に当たっては重武装の軍・警察の要員約4000人が出動した。治安部隊が公開した映像には、ひげを生やした下着姿のマシアス容疑者や両手を縛られ床に横たわっている収容者らの姿などが捉えられている。

 同国では、ビジャビセンシオ氏が9日に暗殺されて以来、非常事態宣言が出されている。

 ビジャビセンシオ氏は元ジャーナリストで、腐敗についての記事を執筆していた。国会議員を務めたこともある。最近の世論調査では、大統領選候補としては13%の支持率を集め、2番手につけていた。

 同氏は暗殺される1週間前、マシアス容疑者から脅迫を受けていると話していた。(c)AFP