【8月11日 AFP】北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙・労働新聞(Rodong Sinmun)は10日、台風6号(アジア名:カーヌン、Khanun)が朝鮮半島(Korean Peninsula)に上陸したのを受け、国民に対し、歴代最高指導者の肖像を守ることを最優先しなければならないと呼び掛けた。

 国際社会から孤立し、貧困にあえぐ北朝鮮はインフラが脆弱(ぜいじゃく)で、また森林伐採によって洪水も起きやすいため、自然災害の被害が拡大しやすい。

 だが、労働新聞は、災害の際に国民が「最優先すべきこと」は、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)総書記や父の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong Il)総書記、祖父の金日成(キム・イルソン、Kim Il Sung)国家主席のプロパガンダ用の肖像や銅像、モザイク画、壁画などの「安全を確保すること」だと伝えた。

 北朝鮮政府は金一族の肖像を非常に慎重に扱い、保護している。正日氏や日成氏の肖像は国内の至る所にあり、各家庭やオフィスにも掲げられている。(c)AFP