【8月8日 AFP】韓国で行われているボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「世界スカウトジャンボリー(World Scout Jamboree)」で8日、台風の接近を受け、問題が続出していたキャンプ地から参加者数万人が避難を開始した。

 世界スカウト機構(World Organization of the Scout Movement)のアハマド・アルヘンダウィ(Ahmad Alhendawi)事務局長は「100年続く世界スカウトジャンボリーが、これほどの難題に直面せねばならないのは今回が初めてだ」と述べた。

 さらに、世界から約4万3000人が集まった今大会は「前例のない熱波、そして今度は台風に見舞われ、非常に不運だった」と述べた。

 アルヘンダウィ氏は、悪天候が大会の「計画と運営に甚大な影響を与えた」とした上で、スカウトたちは「逆境の中で真の回復力、決意、リーダーシップ」を見せたとたたえた。

 世界スカウト機構によると、悪天候でキャンプ地からの避難が行われたのは、会期中に台風が襲来した1971年の日本大会以来となる。

 全羅北道(North Jeolla Province)扶安(Buan)郡のキャンプ地では8日、スカウトたちがテントを片付け荷物をまとめ、ソウルと周辺地域の代替宿泊施設に向かうバスに乗るため列をつくっていた。

 AFP記者によると、避難を支援するため、現地には韓国軍特殊部隊が待機していた。

 韓国政府は、主に10代のスカウトらを移動させるため、バス1000台を手配すると発表している。(c)AFP