【8月3日 AFP】ドイツ国防相は2日、政府が連邦軍の強化を打ち出しているものの、隊員の募集活動で困難に直面していると明らかにした。

 連邦軍は長年、人員・資金不足に悩まされてきたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は連邦軍のための予算増加を約束した。

 だが、ボリス・ピストリウス(Boris Pistorius)国防相は、シュツットガルト(Stuttgart)の募集案内所を視察し、一番の課題は新世代の兵士の確保だと述べた。

 今年の入隊希望者は前年同期比7%減となっているほか、訓練期間中の退職率は約30%に上ると説明した。

 さらに、現代の若者は昔よりもワーク・ライフ・バランスを重視する傾向にあり、軍のキャリアとは相いれない面があると指摘。国内では高齢化が進み、さまざまな産業で人手不足が起きていることから、新兵の確保が特に難しくなると述べた。

「2050年までに15~24歳の人口は12%減る」見通しだという。

 連邦軍は2031年までに兵士の数を現在の18万人から20万3000人に増やす計画だが、ピストリウス氏はこの数について現在見直しを進めていると強調した。(c)AFP