【8月1日 AFP】米アイダホ州の裁判所は7月31日、終末論を信仰するロリ・バロー(Lori Vallow)被告に対し、子ども2人の殺害と、夫の元妻殺害の共謀の罪で仮釈放なしの終身刑を言い渡した。

 被告は今年5月、娘のタイリー・ライアン(当時16)さんと養子の息子ジョシュア・バロー(同7)ちゃんを殺害したとして有罪評決を受けていた。

 2人は2019年、行方不明となり、メディアでも取り上げられた。バロー被告も夫のチャド・デイベル(Chad Daybell)被告もその事実を届け出なかったが、2人の遺体は2020年6月、デイベル被告の州内の所有地で発見された。夫妻の知り合い数人も、ここ数年の間に相次いで死亡している。

 バロー被告は、自分は神であり、人類をイエス・キリスト(Jesus Christ)の再臨に備えさせる役割を担っていると主張。天使と話ができるとも話していた。

 検察は、被告は殺人を正当化するために信仰を利用したと非難していた。

 この訴訟の経緯は昨年、「私たちの母の罪(Sins of Our Mother)」と題するドキュメンタリーシリーズとして、動画配信大手ネットフリックス(Netflix)で放映された。

 デイベル被告は終末論の影響を受けた小説を数冊、自費出版している。陪審裁判で自身の元妻の殺害を含む罪状をめぐり無罪を主張しており、公判を控えている。(c)AFP