【7月20日 AFP】ベラルーシ国防省は20日、ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の教官がベラルーシ特殊部隊に対する訓練を開始したと発表した。

 同省は、「1週間にわたり、特殊部隊と同社(ワグネル)のメンバーがブレスト(Brest)訓練場で戦闘任務の訓練に臨む」と明らかにするとともに、戦闘服を着た兵士らの写真を公開した。

 ワグネルは先月、ロシアの軍指導部の打倒を目指して武装反乱を起こしたものの撤退。ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領はワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏に対し、自国への受け入れを申し出るとともに、自国軍はワグネル司令官の戦闘経験から恩恵を受けることができるとの考えを示していた。

 ベラルーシ国防省は先週、ワグネルが領土防衛隊の訓練を行っていると発表していた。

 プリゴジン氏をめぐっては、反乱後の消息が分からなくなっていたが、19日夜に同氏の姿を捉えた映像が公開された。テレグラム(Telegram)のワグネル関連チャンネルが投稿した映像で、ベラルーシ国内でワグネル戦闘員を前に演説している様子を捉えたものとされる。

 この中でプリゴジン氏は、同社戦闘員が「しばらくの間」ベラルーシを拠点とし、同国軍を「世界第2の軍隊」にする手助けをすると述べている。

 同氏はさらに、「前線で起きていることは恥辱であり、われわれが参加する必要はない」としたが、その一方でワグネルが後に前線に戻る可能性についても言及している。(c)AFP