【9月16日 AFP】メキシコの首都郊外に火山性クレーターをピッチとするサッカー場がある。

 ソチミルコ(Xochimilco)地区にそびえる標高約2700メートルのテオカ(Teoca)山は、休火山だ。延々と広がる巨大都市メキシコ市にとって一帯は「緑の肺」となっている。

「ユニークなピッチだね」と言ったアドリアン・ガルシア選手(32)の本職はグラフィックデザイナーだ。

 火口では毎週末、アマチュアリーグ所属の約10チームが試合をする。この地はかつては儀式の場だったが、使われなくなり、サッカー場に生まれ変わった。

「ピッチになったのは70年ほど前だろう」とリーグ代表のジョエル・ベセリル氏が説明した。「子どもの頃、よくここに連れられて来た」

 ピッチのある山頂までは一本道で登れるが、斜面の森の中を通る18キロのハイキングコースもある。

 夜明けに山頂を覆っていた濃い霧は、日が昇るとともに晴れ上がった。

 ゴールキーパーのダニエル・マンチージャ・ペーニャさんは「ここに来るまでがまた感動的だ。サッカーをするのに最高の場所だ」と語った。(c)AFP