【7月11日 AFP】アイスランドの首都レイキャビク近郊で10日に起きた火山噴火。当局の警告にもかかわらず集まった見物客は、溶岩が「太陽のようなオレンジ色」をしていて誘惑に勝てなかったと語った。

 レイキャビクの南西30キロに位置する無人の火山帯は約800年にわたって休眠状態を保っていたが、ここ2年ほどは火山活動が復活している。

 噴火により生じた亀裂の長さは当初200~300メートルだったが、アイスランド気象庁(IMO)は11日、一晩で約900メートルに達したと報告した。

 噴火したのは、リトリフルートゥル(Litli Hrutur)山のすぐ北に位置する小規模な陥没地。火山学者によると今のところ「低強度」で推移しているものの、初期段階では、昨年と一昨年に同地域で起きた2回の噴火よりも溶岩の流れは激しいとみられている。

 狭い山頂脇で新しい溶岩流の前にいたアイルランド人ガイド(23)は、火山ガスのせいで「(一帯は)立っていられないほど暑い。(ガスは)1000度くらいある」と述べた。

 また「溶岩流の中心は思っていたよりもずっと明るい。溶岩が固まり始める時のような、もっと暗い黒や茶色を想像していた。でも中央は、太陽のような混じり気のないオレンジ色だ。素晴らしい」と語った。

 IMOは危険な濃度の火山ガス、特に二酸化硫黄が蓄積する恐れがあると警告しており、10日夕方から見物客の立ち入りを禁止している。(c)AFP