【7月9日 AFP】国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ(Rafael Grossi)事務局長は8日、韓国の朴振(Park Jin)外相とソウル市内で会談した。市内では東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出計画への抗議デモが行われた。

 グロッシ事務局長は聯合(Yonhap)ニュースの取材で、数十年にわたる放出計画について、評価に携わった専門家の間で「意見の相違はなかった」と説明。「最終の包括的な報告書となった。内容に関し私に異議を唱えにきた専門家はいない」と語った。

 韓国も日本の放出計画を独自に検証し、国際的な安全基準に合致しており、放出による「影響は無視できる程度」と評価した。


 一方、グロッシ氏と朴外相との会談に合わせ、ソウル中心部ではIAEAの審査は「不十分」だと非難する大規模な抗議行動が行われた。

 グロッシ氏は7日、ソウル入りした。9日まで滞在の予定。(c)AFP