【7月2日 AFP】2023年後半の欧州連合(EU)議長国スペインのペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相は1日、ウクライナの首都キーウでウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領との共同記者会見に臨み、欧州連合(EU)として同国に対する「明確な支持」を改めて表明した。一方のゼレンスキー氏は、一部の支援国は同国の戦闘機操縦士に対する訓練提供に二の足意を踏んでいると不満を示した。

 ウクライナは現在、ロシアに対する反転攻勢を強めている。しかし、ゼレンスキー氏やウクライナ軍のワレリー・ザルジニー(Valery Zaluzhny)総司令官は、西側支援国からの武器供与が滞っており、また戦闘機操縦士の訓練の提供についても明確に打ち出されていないと訴えている。

 これに対しサンチェス氏は、EU議長国としての責務が始まった初日にウクライナを訪れたことに触れ、将来のEU加盟を目指しているウクライナに対する「明確かつ絶対的な政治的支持」を示す意図があったと述べた。

 さらに、「今後数か月間、EUは将来に向けての重要な課題を進展させるつもりだが、中心議題には引き続きウクライナがある」と強調した。

 今月にはリトアニアの首都ビリニュスで北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれる。ゼレンスキー氏は同会議で、ロシアとの戦争が終結後、ウクライナのNATO加盟が実現するよう「明確かつ理解可能なシグナル」が提示されるよう望むと述べた。(c)AFP