【5月14日 AFP】アフリカ東部ソマリアの中部で、豪雨に伴う河川の氾濫のため約20万人の住民が避難を余儀なくされた。当局者が13日、AFPに語った。

 中部ヒラン(Hiran)州でシェベリ川(Shabelle River)の堤防が決壊。ベレドウェイン(Beledweyne)では、退避を余儀なくされ、荷物を頭に載せて冠水した道路をたどり避難場所を探す住民の姿が見られた。

 同州のアリ・オスマン・フセイン(Ali Osman Hussein)社会問題担当副知事は、「約20万人が避難した」と説明。数字は暫定集計で、退避者の数はさらに増える可能性があるとしている。

 ハッサン・イブラヒム・アブドゥル(Hassan Ibrahim Abdulle)副知事によると、12日時点で洪水のため3人が死亡した。

 ソマリアはこれまで記録的な干ばつに見舞われており、数百万人が飢饉(ききん)寸前の状態に置かれていた。また、政府は数十年にわたってイスラム過激派組織の武装闘争に手を焼くなど、さまざまな問題を抱えている。

 ソマリアだけでなく、アフリカ東・中部では雨期に極端な天候に見舞われることが多い。ルワンダでは今月初め、大雨に伴う洪水や土砂災害で135人が死亡、コンゴ民主共和国でも土石流のため400人以上が犠牲になっている。(c)AFP