【4月28日 AFP】スーダンの正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は27日、サウジアラビアと米国の説得を受け入れ、28日午前0時(日本時間同7時)までとしていた72時間の停戦を延長すると発表した。

 25日午前0時からの停戦の間にも、合意は繰り返し破られ、衝突は断続的に続いていた。この日は、首都ハルツームで正規軍の攻撃があったほか、西部ダルフール(Darfur)地方でも激しい戦闘や略奪行為が見られた。

 それでもアフリカ連合(AU)、国連(UN)、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、英国、米国は共同声明で、正規軍、RSF双方には「敵対行為のより永続的な停止と、人道的アクセスを確保するための対話に参加する意思がある」として評価した。

■増える難民

 一方、隣国エジプトは27日、戦闘開始以来、1万4000人以上のスーダン難民が流入していると発表した。

 国連によると、チャドに少なくとも2万人、南スーダンに4000人、エチオピアに3500人、中央アフリカに3000人が避難しており、戦闘がさらに続けば最大27万人が国外退避を余儀なくされる可能性があると警告している。

 エジプトに入国した男性(50)は、軍、RSF双方の司令官は「戦闘をやめてほしい。これは自分たち同士の戦いであって、スーダン人の戦いではない」と語った。

■脱獄

 無法状態が続く中、脱獄も相次いでいる。2019年のクーデターで崩壊したオマル・バシル (Omar al-Bashir)政権の高官らが収容されていたハルツームのコベル(Kober)刑務所からの脱獄もあった。

 脱獄者の中には、ダルフール紛争時の「戦争犯罪」および「人道に対する罪」で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているアフメド・ハルン(Ahmed Harun)受刑者(79)も含まれているという。

 ハルン受刑者の逃亡によって、今回の戦闘にバシル氏支持派が関与することになるのではないかとの懸念も浮上している。バシル氏自身は戦闘が始まる前、刑務所から病院へ移送されている。(c)AFP