【4月28日 AFP】米大リーグ(MLB)で2度のワールドシリーズ制覇を果たし、同国プロバスケットボール(NBA)でもプレーしたディック・グロート(Dick Groat)氏が27日、死去した。92歳。MLB時代の所属チームであるピッツバーグ・パイレーツ(Pittsburgh Pirates)が発表した。 

 グロート氏は1960年に打率.325でナ・リーグの首位打者と最優秀選手(MVP)に輝き、パイレーツのワールドシリーズ制覇に貢献。1964年には、セントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)でも優勝を経験した。

 パイレーツでMLB1年目を過ごした1952年には、NBAのフォートウェイン・ピストンズ(Fort Wayne Pistons、現デトロイト・ピストンズ<Detroit Pistons>)からドラフト全体3位指名を受け、MLBのシーズン終了後にNBAデビューを果たした。

 しかし、1953年2月に米陸軍に徴兵され、2年後には兵役を終えたが、そのままNBAでのキャリアは終了。通算成績は1試合平均11.9得点、2.7アシストを記録した。

 MLBとNBAの両方でプレーした選手は、グロート氏を含めてこれまで13人しかいない。わずか1週間前には、パイレーツの球団殿堂入りを果たしたばかりだった。

 1967年にMLBから引退した後は、米ピッツバーグ大学(University of Pittsburgh)バスケットボールチームの放送席に40年間にわたり座った。男子ゴルフでメジャー4勝を誇るブルックス・ケプカ(Brooks Koepka、米国)にとっては、大おじに当たる。(c)AFP