【4月25日 AFP】デンマーク北西部にあるバイキングのとりで跡付近で、1000年以上前のものとみられる銀貨300枚近くが発見された。現地博物館が20日発表した。

 銀貨はホブロ(Hobro)の近くに残る円形のとりで跡「フィアカート(Fyrkat)」から約8キロの地点で昨年秋、トウモロコシ畑で金属探知をしていた少女が2か所から発見した。

 北ユトランド博物館(North Jutland Museum)のラース・クリスティアン・ノルバッハ(Lars Christian Norbach)館長は「このような埋蔵品は非常に珍しい」とAFPに語った。

 銀貨に刻まれている言葉から、980年代に造られたものと考えられている。

 考古学者によれば出土品には、デンマークのほかにアラブやゲルマン民族のコイン、スコットランドやアイルランドの宝飾品も含まれている。

 ノルバッハ氏によると、これらの品々は「青歯王」の名で知られたデンマーク王ハラール1世(Harald Bluetooth)が築いたフィアカートと同時代のもので、バイキングが戦時中に埋めた財宝や、同時期に焼失したとりでと関連している可能性がある。

 バイキングは財宝を埋めると、死後に再びその財宝を見つけることができると信じていた。

 考古学者は今秋、収穫が終わった後にまた発掘を続けるとしている。

 出土品は7月からオールボー歴史博物館(Aalborg Historical Museum)で公開される。(c)AFP