【3月12日 AFP】22-23アルペンスキーW杯は11日、スウェーデン・オーレ(Are)で女子回転第10戦が行われ、ミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin、米国)がW杯通算87勝目を挙げ、男子の伝説的選手であるインゲマル・ステンマルク(Ingemar Stenmark、スウェーデン)が持つ歴代最多勝利記録を更新した。

 28歳の誕生日まであと2日のシフリンは、2位のウェンディー・ホルドナー(Wendy Holdener、スイス)に0秒92差をつけて今季W杯13勝目。ステンマルクに並んだ前日の大回転からの連勝で、レジェンドを一つ上回ったシフリンは、「なかなか理解が追いつかない」とコメントした。

 今回の会場は、奇しくもシフリンが2012年に17歳でW杯初勝利を挙げた場所で、ステンマルク氏の母国スウェーデンでもある。AFPの電話取材に応じたステンマルク氏は、「非常に見事だし、素晴らしい」と祝福し、「彼女にとっては最高のことで、信じられない。特に今回記録を破ったオーレは、彼女がW杯初優勝を飾った場所だ」とコメントした。

 シフリンはW杯245戦目で87勝目を挙げた。1975年から1989年にかけて回転と大回転を席巻したステンマルクと同様、この2種目を得意としている。しかし、ステンマルクの勝利がすべて回転と大回転で挙げたものなのに対し、シフリンは全種目で戦える選手に成長し、ここまで回転53勝、大回転20勝、スーパー大回転5勝、滑降3勝、パラレル回転5勝、複合1勝を挙げている。(c)AFP