【1月4日 AFP】オーストラリア政府は4日、中国政府の新型コロナウイルス関連情報には透明性が欠けていると非難した。

 オーストラリアは5日から、中国本土、香港、マカオからの渡航者に対し、出発前48時間以内の陰性証明の提示を義務付ける。

 この措置に対して豪保健省のポール・ケリー(Paul Kelly)主席医務官は政府の会合で「公衆衛生上の根拠が不十分」として異議を唱えた。「現時点で中国からの渡航制限は、わが国の現在の新型コロナ対応方針に反し、リスクに釣り合わないという強い合意がある」と述べた。

 しかし、ジム・チャルマーズ(Jim Chalmers)財務相は公共放送ABCで4日、政府は「十分な注意を払って」行動しているとし、「世界には(情報の)透明性が懸念される地域もあるからだ」と述べた。

 さらに、陰性証明義務付けは政治的なものではないとして、「中国が発表している新型コロナに関するデータの透明性や質については、世界の医療関係者の間で大いに懸念されているのは間違いない」と述べた。

 世界保健機関(WHO)がまとめる新型コロナのデータには、1週間以上前から中国の統計は含まれていない。(c)AFP