【12月8日 AFP】赤十字国際委員会(ICRC)は8日、過去2週間にウクライナおよびロシアの捕虜と面会し、物資を届けたり、家族に消息を伝えたりしたと発表した。

 ICRCは「先週、ウクライナ人捕虜の元を2日間の日程で訪れ、今週にも再度面会がある。また、同時期にロシア人捕虜との面会も行い、今月中にさらに複数回の面会が予定されている」との声明を出した。

 この中でICRCは、今回の面会を通じて「捕虜が置かれている環境や処遇を調べ、家族が待ち望んでいる消息を知らせることができた。また、書籍や衛生用品、毛布、防寒着などの物品も届けることができた」と明かした。

「ICRCの担当班は捕虜の近況を知らせるため、家族に連絡を取っている。近況の大半は、愛のメッセージや個人的な知らせで、家族に心配しないよう伝えてほしい、たばこや靴下、菓子などを差し入れてほしいといった内容だ。こうしたメッセージはいずれも、心を痛めている家族にとっては命綱になる」としている。

 ICRCのミリアナ・スポリアリッチ(Mirjana Spoljaric)総裁は、「こうした訪問は、国際武力紛争の残虐行為の中で人間性を維持するために重要な一歩だ」との見方を示し、「今回の面会から、より定期的な、捕虜全員への面会につながることを期待している」と述べた。

 収容中の捕虜数については、ウクライナ、ロシア両国ともに公表していない。(c)AFP