【11月21日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は21日、ウクライナ国内でロシア兵が「殺害」されたという動画がインターネット上で公開されたことを受け、加害者に裁きを受けさせると表明した。動画をめぐっては、ウクライナ、ロシア双方が相手側による戦争犯罪だと非難し合っている。

 ロシア側は、先週ソーシャルメディアに投稿されたこの動画について、ウクライナ軍に降伏した後に殺害されたとされる複数のロシア兵の遺体を捉えたものだと主張している。

 これに対しウクライナ側は、自国軍が捕虜を殺害した事実はないと否定。ロシア兵は、降伏を偽った後に撃たれたと説明している。

 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は21日の記者会見で、「ロシアは確実に、この犯罪の加害者を独自に捜索する。見つけ出し、処罰を受けさせなければならない」と述べるとともに、ロシアは「この犯罪への注意喚起のため、国際的な枠組みの中で全力を尽くす」との方針も示した。

 ロシア国防省も先週、動画について、兵士10人以上の「意図的かつ計画的な殺害」の様子が捉えられていると指摘していた。

 一方、国連(UN)も先週、動画について認識しており、調査を行っていると明らかにした。国連が先に公表した報告書では、ウクライナ、ロシア双方による虐待をめぐり、信頼に足る証言があるとしていた。(c)AFP