■路上で転売も

 ブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)では、サッカー博物館の前にコレクターが集まっていた。レアンドロ・フォンセカさん(40)は、ブラジル代表のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の特別版ステッカーを探している。インターネット上では数百ドルで取引されているレア物だ。

 アルバム20冊の完成を目標に、W杯のたびにステッカーを集めてきた。これまでに7冊完成させ、費やした総額は1800ドル(約26万円)に上る。

 南米では、ステッカーの転売も盛んだ。ウルグアイの首都モンテビデオでは、子どもたちがお目当てのステッカーの番号リストを手に、にぎやかな通りへやって来る。

 メッシやネイマール、地元で人気のルイス・スアレス(Luis Suarez)といったスター選手のステッカーは、100ペソ(約350円)程度。南米出身の有名選手は20~50ペソ(70~170円)、フランス代表のキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)は50ペソで取引されている。

 ギジェルモ・オルシレさんは、息子サルバドール君(7)のアルバムづくりを手伝っている。「トレード(交換)のみ」でステッカーを集めるのが2人の間の決め事だ。

「トレーディングの仕組みを理解してもらうことが大切。そうすることで、アルバムが特別なものになる」とオルシレさんは説明した。「ただ買うだけだと、心が失われてしまうから」 (c)AFP/Rodrigo Almonacid with Latin American bureaus