【6月22日 AFP】11月に開幕するサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)のファンID登録で、台湾の名前が最終的に「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」となったことについて、台湾政府は21日、中国側の「横暴」を批判した。

 カタールW杯では、「ヘイヤ」と呼ばれるファンIDが入国ビザ(査証)とスタジアム入場時のパスの役割を果たし、現地で観戦するファンは登録が必要になる。

 だが、当初の申請ページの国一覧には台湾も、台湾が国際スポーツ大会に参加する際に使っている「中華台北」もなく、関係者は台湾のファンが中国人として扱われる可能性があると話していた。

 その後、正式な抗議を受けて前週「台湾」の選択肢が一覧に追加されたが、その後表記が「中華台北」に変更となった。台湾外交部(外務省)は、これが中国政府の「介入」によるものだと話している。

 外交部の崔静麟(Tsuei Ching-lin)副報道官は、記者会見で「カタールW杯の主催者が、政治権力による不適切な介入に抵抗しなかったことに対して、深い遺憾の意を表する」と話し、「外交部として再度、中国政府の横暴と、国際スポーツ大会に対する政治的操作を非難する」と述べた。(c)AFP