【4月8日 AFP】ハンガリーは7日、ロシアによるウクライナ侵攻後初めて、ロシアから空輸された核燃料を受け取ったと明らかにした。

 ハンガリーの原子力発電所は、首都ブダペスト南方にあるパクシュ(Paks)原発のみ。旧ソ連時代の技術で1980年代に建設され、国内電力の半分近くを供給している。

 シーヤールトー・ペーテル(Peter Szijjarto)外務貿易相によると、ロシアの核燃料は、以前は鉄道を使い、ウクライナ経由で輸送されていた。しかしこのルートは利用できなくなったため、核燃料を積んだロシア機が、ベラルーシ、ポーランド、スロバキアの空域を通り、6日にハンガリーに到着したという。

 欧州連合(EU)は対ロシア追加制裁を議論しているが、シーヤールトー氏は、核燃料は引き続き制裁から除外されるべきだと訴えた。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相は6日、電話会談し、首相はロシアから輸入する天然ガスの対価をルーブルで支払う用意があると表明した。

 これを受けてウクライナ外務省は7日、ハンガリーがプーチン氏を「援助」し、EUの結束を乱していると批判した。(c)AFP