【4月4日 AFP】エクアドル大統領府によると、南部クエンカ(Cuenca)の刑務所で3日朝、暴動が起き、少なくとも20人が死亡した。

 ギジェルモ・ラソ(Guillermo Lasso)大統領報道官は「20人の死亡が確認され、遺体はクエンカにある法医学センターに送られた」と述べた。

 パトリシオ・カリージョ(Patricio Carrillo)内相は、暴動で5人の受刑者が「体の一部を切断された」と明らかにした。

 カリージョ氏は、警察官800人と兵士200人を動員し、暴動は「統制下にある」と記者団に語った。ただ、「暴動は収まったものの、内部の受刑者は武器を所持している」と語った。

 カリージョ氏によると、受刑者の武器を没収できるよう、各ブロックから1人ずつ避難させている。

 暴動は、刑務所内の最も警備が厳重な区域で現地時間の午前1時半ごろに発生した。

 カリージョ氏は、暴動は犯罪組織絡みだと指摘。「刑務所内で、ある組織が絶対的な影響力を持とうとしたところ、一部が反発した」という。

 エクアドルでは近年、刑務所における暴動が相次いでおり、2021年には受刑者320人が殺害されている。

 エクアドルには65か所の刑事施設があり、計3万人を収容できるが、収容率は130%と定員を上回っている。

 暴動があった刑務所は過密状態ではなかった。2500人の定員に対し、1600人を収容していた。(c)AFP