【10月31日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)の最高指導者ハイバトゥラ・アクンザダ(Haibatullah Akhundzada)師が南部カンダハル(Kandahar)で支持者らを前に演説を行い、初めて公の場に姿を現した。複数のタリバン幹部が31日、明らかにした。

 アクンザダ師は2016年に最高指導者に就任して以降、表立って活動することはなく、今年8月にタリバンが権力を掌握してからも公に姿を見せることはなかった。そのため、タリバン政権内における役割をめぐって臆測が飛び交ったほか、死亡説も流れていた。

 タリバン幹部によると、アクンザダ師は30日、「勇敢な戦士と弟子に話をするために」イスラム神学校を訪問。

 現地では厳重な警備態勢が敷かれ、写真や映像は公開されていないが、タリバンのソーシャルメディアアカウントには約10分の録音音声が投稿された。

 演説は、政治については触れず、タリバン政権に対して神の加護を祈る内容だった。

 アクンザダ師は、アクタル・マンスール(Akhtar Mansour)師が2016年に米軍の無人機攻撃で殺害されたのを受け、タリバンの新指導者に指名された。(c)AFP