【5月13日 AFP】レバノンの湾岸都市トリポリ(Tripoli)で、墓地の中で遊ぶ子どもたち。この墓地に人が住み着くようになったのは、1955年に市内を流れるカディシャ(Kadisha)川が氾濫してからだ。次いで、アッカール(Akkar)などの同国北部から貧困層が集まり、内戦やそれに伴う混乱期に不法に住居を構える人が増えた。

 2019年以降、居住者はさらに増え、今のところ、これ以上新たな住民を受け入れる余裕はない。すでにレバノン人の120家族とシリア人の約30家族が、死者と張り合うように安らげるスペースを確保して暮らしている。

 社会の周縁に追いやられた住民たちの中には、トリポリ市内で清掃業に従事する人や、外部の援助に全面的に頼る人もいる。墓地に住んでいる子どもたちのほとんどは、ここで生まれた。(c)AFP