欧州医薬品庁、年内にコロナワクチンの緊急承認検討へ
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【12月2日 AFP】欧州各国は1日、欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)が12月29日までに最初の新型コロナウイルスワクチンを緊急承認するかどうかを判断すると表明したことを受けて、ワクチン接種開始の明確なスケジュールを打ち出した。
フランスは2021年初めに最も重症化リスクの高い人々と、感染リスクにさらされている人々に優先して接種し、続いて4月から6月にかけて残りの人たちに接種する計画だと、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が発表した。
ドイツは先に2021年第1四半期にワクチン接種を始める方針を示しており、国内各地でワクチン接種センターの準備を進めている。
EMAは1日、「遅くとも」12月29日までに臨時会議を開き、独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)と米製薬大手ファイザー(Pfizer)が開発したワクチンの緊急承認を検討すると発表した。
米製薬大手モデルナ(Moderna)が、自社で開発したワクチンを緊急で使用するための許可を米国と欧州で11月30日に申請したと明らかにしたことで、新型コロナウイルスワクチンが年内に使用できるようになるのではないかという期待はいっそう高まった。
EMAは、モデルナの申請を検討する会議を遅くとも1月12日までに開くと発表した。
先月公開された大規模な臨床試験(治験)のデータで、どちらのワクチンも安全で、約95%の有効性が示されている。
欧州委員会(European Commission)のステファン・デケースマーカー(Stefan de Keersmaecker)報道官は記者団に対し、EMAが承認を勧告すれば、欧州連合は「極めて迅速に」、「数日程度」で正式に決定するという見通しを示した。(c)AFP/Erin CONROY