【4月15日 AFP】ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は15日、自身の報酬を2割削減すると発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により経済的苦境に立たされている人々への連帯を示す象徴的な施策となる。

 アーダーン首相は、自身と閣僚、公共機関トップらの報酬を6か月間にわたり2割カットすると明言。

 首相の報酬は通常、年額約47万ニュージーランドドル(約3000万円)だが、半年で4万7000NZドル(約300万円)程度の減額となる。

 首相は報道陣に対し「これにより政府の財政状況が変わるわけではないが、リーダーシップに関わることだ」「多くの国民が今受けている痛みを受け止めていると示すことに他ならない」と語った。

 ニュージーランドは現在、新型ウイルス対策で4週間の外出制限を実施。経済はまひ状態にあり、すでに数千人の失業が発表されている。

 アーダーン首相は、自身の報酬削減について、同国に存在する賃金格差を埋めるためのわずかな貢献だとし、「格差を埋める時があるとすれば、それは今だ」と述べた。(c)AFP