【2月11日 AFP】ドーピング検査で禁止薬物の陽性反応が出ていた男子テニスのダブルス世界ランキング1位、ロベルト・ファラ(Robert Farah、コロンビア)が出場停止処分を免れることになった。国際テニス連盟(ITF)が10日に発表した。

 昨年10月に行われた抜き打ち検査でアナボリックステロイドのボルデノン(boldenone)が検出されたとして、33歳のファラは先月にITFから暫定的な出場処分を科されていた。結果的に全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)を欠場することになったが、ITFは不正は一切認められなかったとして、ファラは競技に復帰できると明かした。

 ITFは、ボルデノンが体内に入った経緯に関するファラの説明が受け入れられたとし、「(2020年1月21日に科された)暫定的な出場停止処分は即座に解かれ、無資格期間は終了する。誤解を避けるために明記すると、ファラ選手は即座に大会に復帰することができる」と記した。

 ボルデノンは、牛の成長を促進させるためにコロンビアの酪農家の間で広く使用されているが、世界反ドーピング機関(WADA)は禁止している。

 コロンビアオリンピック委員会(COC)は2018年、牛肉にボルデノンが含まれていることに注意するよう同国の選手に求めていた。

 ファラは同胞のファン・セバスチャン・カバル(Juan Sebastian Cabal)とペアを組んで昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)と全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)を制し、2018年の全豪オープンでは準優勝している。(c)AFP