【12月17日 CNS】複数の独立リソースの情報によると、著名な企業家で聯想集団(レノボグループ、Lenovo)の創始者である柳伝志(Liu Chuanzhi)氏はまもなく聯想ホールディング(Legend Holdings)董事長を退任する。正式な発表は12月18日午後、香港証券取引所の取引終了後行われる予定。

 聯想ホールディングによると、18日当日、柳董事長の退任は同社の公式通知書の形で発表され、退任セレモニーやあいさつは行わない。柳氏の知名度や社会的影響力から見ると、この形式での退任はかなり控えめだ。

 董事長退任後の後継者については、同社は「正式発表をお待ちください」とのみコメント。

 聯想ホールディングは聯想集団の29.1%の株式を保有、両社ともに香港証券取引所の上場会社だ。聯想ホールディングは、投資を行う持ち株会社として、実際の業務や経営には直接関わらず、戦略的な投資を通して、IT、金融サービス、核心的消費などに関わるとともに、大量のエンゼル投資やベンチャーキャピタルなどの財務的な投資業務を行っている。

 柳氏は1944年、江蘇省(Jiangsu)鎮江市(Zhenjiang)生まれ。父親は中国の知財権事業の開拓者である柳谷書(Liu Gushu)氏。広い人脈を持っていた父親は事業上で息子を多く助けたが、より力を注いだことは息子の育成と教育だったという。柳氏は「私の人生の選択に最も大きな影響を与えたのは父でした」と語る。父親は息子に対してこう語ったという――「人がもつ二つのものは、誰も奪えない。一つは知識でもう一つは信用」。

 1984年11月、柳氏は中国科学院電子計算器研究所の曾茂朝(Zeng Maochao)所長の後押しを受け、他の10数名の研究者と共に聯想集団の前身である「中国科学院計算技術研究所新技術発展公司」を立ち上げた。その年、柳氏はすでに40歳になっていたが、立ち上げチームのメンバーの中では最も若かった。

 柳氏の下で「聯想」は海外のコンピューターの販売代行の仕事から始め、独自ブランドのパソコンの製造販売を行うようになり、一歩一歩中国のパソコン市場トップへと上り詰めていった。買収や合併など一連の戦略的調整を通して、「聯想」は世界のパソコン市場に進出する。

 しかし、日々成長する「聯想」はパソコン事業の占める比率が高すぎるためか、新規ビジネスはいまだに大きな成長は見られていない。外界は「聯想」の研究開発力を疑い、ブランド評価は影響を受けている。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News