■警察もドローン使用増加

 カリフォルニア州のヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)近くの町トゥエインハート(Twain Harte)では、森林火災の消火活動にドローンが使われている。

 トゥウェインハートの消防署長トッド・マクニール(Todd McNeal)氏によると、1時間当たりの費用はドローンが約50ドル(約5400円)なのに対し、ヘリコプターは1500ドル(約16万円)に上る。また、ヘリコプターは濃い煙が障害になることもあり、燃料補給や乗組員の交代のため基地に戻る必要もある。

 ドローンは火災の広がり方に関する重要な情報をリアルタイムで消防士に伝えることができると、マクニール氏は続けた。2017年にヨセミテ国立公園で発生した火災の消火活動で、ドローンは重要な役割を果たしたという。

 警察も、事件現場の把握や特別な状況への対応にドローンを使うことが増えている。

 サンフランシスコ近郊アラメダ(Alameda)郡の保安官事務所は、約30機のドローンを保有し、毎日使用している。同事務所の犯罪学者ペニー・リッター(Penny Ritter)氏は、1人の警察官がドローンを操作すれば、火災で破壊された建物などのがれきが散乱する場所でも30~40分で精密な犯罪現場見取り図を作製できると話す。

 会議に出席していた専門家によると、警察による武器が搭載されたドローンの使用に関する法律は存在しない。だが、一部の警察署は既にドローンを激しい銃撃戦の現場に投入したり、人質事件に使ったりするための訓練を実施している。

 フロリダ州で今月発生した7時間に及ぶ立てこもり事件では、立てこもった男は手りゅう弾を持っていると主張していたが、ドローンの映像のおかげで実際は持っていなかったことが分かった。(c)AFP/Laurent BANGUET