【8月28日 AFP】2017年のハリケーン「イルマ(Irma)」通過後に米フロリダ州の老人ホームで入居者12人が死亡した事件で、警察は27日、同ホームの職員4人を加重故殺の罪で訴追したと明らかにした。

 マイアミ(Miami)の北に位置するハリウッド(Hollywood)にあるこの老人ホームは、ハリケーンのさなかに空調システムが停止して耐えられないレベルの高温となり、入居者12人が死亡した。うち8人は、71歳から99歳の高齢者だった。

 ハリウッド警察のクリス・オブライエン(Chris O'Brie)署長は、「決して起きてはならないひどい悲劇だった」と語った。

 老人ホームの施設長と夜勤担当の看護師1人が加重故殺の罪で逮捕・訴追され、別の看護師2人は加重故殺と証拠改ざんの罪で訴追された。

 入居者が搬送された病院の関係者によると、イルマ通過後、入居者らは3日間にわたり悪化する環境下に置かれ、ほとんどが呼吸困難と脱水症状、熱中症といった症状を呈していた。

 当時のリック・スコット(Rick Scott)州知事は、「理解できない」事件と呼び、約100人が入居していたホームの閉鎖後、調査を命じていた。(c)AFP