■「恐怖政治」

 広大なウイグル全域に住民収容施設のネットワークが張り巡らされているが、旅行者は、同自治区の治安機関の一部として最も物議を醸しているこの施設を見ることを禁じられている。収容施設の大半は主要観光地から離れた場所にあり、有刺鉄線の柵で囲まれている。

 先月同自治区に6日間滞在したAFP記者らによると、複数の検問所に遭遇し、収容施設に近づくと治安部隊に追い返されたという。

 英ロンドン大学(University of London)東洋アフリカ研究学院(SOAS)でウイグルの文化と音楽を研究するレイチェル・ハリス(Rachel Harris)氏は、「ウイグル人や他のイスラム教徒の体に加えられた暴力は、隠されている」「指定されたルートを観光する旅行客には、すべてが素晴らしいように見える」「(だが、)何もかもが非常にひっそりとしており、それは地元住民に対して恐怖政府が行われているからだ」とAFPに語った。

 ウイグルの観光当局によると、2020年までの観光客の誘致目標数は計3億人で、6000億元(約9兆4300億円)の収益を見込んでいるという。

  映像前半は新疆ウイグル自治区・カシュガル(Kashgar)のPRムービー、市広報が提供。後半はカシュガルを訪れる観光客や地元の人の暮らしぶり。6月3~5日撮影。(c)AFP/Eva XIAO