そっと涙を流し、南スーダン北部の診療所にて栄養失調の手当てを受ける一歳半の子供の写真。現在、南スーダン含む南アフリカは、干ばつ問題に悩まされ、極度の食糧不足、水不足に陥っている。そのため私は、水不足の地であるからこそ、この子供の一滴の涙が一際目立ち、貴重に感じた。貴重に感じたこの涙だが、この涙はなくなるべきものだ。まず、私たち日本人は、飢餓や栄養失調に苦しむ人を考えたときに、自らの食糧への態度を改めるべきだと思う。日本の、まだ食べれる、飲めるのに賞味期限が切れただけで廃棄される食糧や飲料水でどれだけの飢餓で苦しむ人々を救えるのだろう。この涙がなくなり、南スーダンが潤う日が来るために何ができるのかを考えるとともに、自ら食糧を無駄にしない生活を心がけていきたいと思う。

[青稜高等学校 伊藤 大将]

[講評]柳沢富夫(有限会社ラウンドテーブルコム取締役社長)
飢餓の問題が色濃く残る南サハラ砂漠地帯のスーダンの子供の心の中を読み取りました。全く環境の異なる地域で生まれた命も、私たちの命も同じ価値がある事を、一枚の写真から読み取り、文章化する体験は、辛くもあり、私たちの行動規範を改めて考え直すきっかけにもなったのではないでしょうか。